Pitch聴感トレーニング
index
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P6-1
音程へ影響を与える技法について ~アタック時のピッチ感やピッチ移動のコントロール~
メソッド名:スタッカート&ポルタメント歌唱 -
P6-2
音程へ影響を与える技法について ~ピッチ移動のイメージを養う~
メソッド名:フレージングイメージトレーニング -
P6-3
音程へ影響を与える技法について ~相対的に音程を探し出しながらのピッチコントロール~
メソッド名:トランスポーズ相対音感トレーニング(レベル 2) -
P7-1
音程の重要点を探ることと正確性③ ~キーや音程のキープ力と記憶力~
メソッド名:アカペラソロ絶対音感トレーニング(レベル 1) -
P7-2
音程の重要点を探ることと正確性③ ~音程のラインを取りながらピッチの居所を探る~
メソッド名:セクショナルハーモニー -
P7-3
音程の重要点を探ることと正確性③ ~曲中において確実に 2 声をハモる~
メソッド名:ヴォイシング楽曲ハモリ(レベル 1) -
P7-4
音程の重要点を探ることと正確性③ ~音程と響きの協調性~
メソッド名:ポピュラークワイアリハーサル① -
P7-5
音程の重要点を探ることと正確性③ ~調和するピッチを追いかけながらの移動~
メソッド名:3 度ハモリ総合トレーニング
P6-1音程へ影響を与える技法について ~アタック時のピッチ感やピッチ移動のコントロール~
目的
- しゃくり上げや語尾の処理、曲中のアーティキュレーションによるピッチの矯正。
注意点
- ピッチに重点を置く。
- 基本ノンビブラートで行う。
主なメソッド内容
- 既存楽曲を使い、ワンフレーズまたはワンコーラスを、あえてスタッカートに特化した歌唱をします(歌唱時、音を探しながら立ち上げることをなくしピッチと譜割りの縦線を揃えます)。
- 次に同曲をあえてポルタメント的に特化した歌唱をします(音と音の間を感じながら最終的に正しい音にピッチが収まるようにします)。
- ペアを組みお互いの声に合わせて歌唱。
プレイせず聞いている場合には何処で音がズレたかを聞き分ける作業をします。
●レッスンで学習した内容を復習し、スタッカートとポルタメントを注意しながら歌唱練習しましょう。
P6-2音程へ影響を与える技法について ~ピッチ移動のイメージを養う~
目的
- 音程の上下降やボリュームの大小のイメージを声として表現でき聴き取れる。
注意点
- イメージを声という形で表現することの重要性を感じる。
- 時間軸を逆行する線を描かないように注意する。
主なメソッド内容
- 時間軸となる線を描きます。平行して連続する直線・曲線を描きます(描く線は思いつきで構いません)。
- ペアを組んで、1人は描いた線を声で表現します。聴いている側はリピートします。
- 次にもう一度紙に線を書き込み、声にしていきます(この時聴いている側は、その声を聴きどんな風に聴こえているか書いていき、最後に答え合わせをします)。
- 尖った声・丸い声・高い声・低い声、何が上手くいき、何が足りなかったのかをアドバイスします。
●レッスンで学習した内容を復習し、意識しながら実際に歌唱練習しましょう。
P6-3音程へ影響を与える技法について ~相対的に音程を探し出しながらのピッチコントロール~
目的
- キー変更に対応できるようにする。
- イントロや伴奏のキーに対しての相対的な音程をイメージさせることを養う。
- 一度掴んだキーの感覚から見失うことなく、自然に自信を持って音程のイメージをキープしながら歌唱することができる。
- (入門・初級:P5-2)レベル 1 においてはイントロからの歌いだしやレッテルごとの短い歌唱に重点を置き、レベル 2 においてはワンコースを歌唱していく中でトランスポーズをしたり、転調などを含むコード感や音程の難しい楽曲を課題曲として実施する。
注意点
- 元々の楽曲自体が特徴のあるコード進行や転調を含んでいる場合は、レッテルごとにキーを変えていくと解りづらくなるので、全体のキーチェンジのみのほうが良い場合のものもある。
- トレーニングとしてのゲーム感覚もあるので、楽しんで行う。
主なメソッド内容
- 既存曲の原曲キーをまず練習する。
- 次にキーを上げ下げしてさまざまなキーにトランスポーズして更に練習しましょう。
- 相対音をなるべくすぐに探し出せるようにします。
●課題曲をカラオケでいろいろなキーで歌ったり、歌っている途中でキーをチェンジさせるなどしたりして練習してみましょう。
P7-1音程の重要点を探ることと正確性③ ~キーや音程のキープ力と記憶力~
目的
- 絶対音感トレーニングは音高の記憶力なので、自分のなかできちんとキーを記憶しながら歌唱することができるかどうかを養っていく。
- 相対的な音感だけではなく、自らが何もない所でキーをキープして歌唱することにより、実際の音源のなかでの歌唱時にも、より正確なピッチ感覚で歌唱することを可能にしていく。
注意点
- ワンコーラス歌唱していくなかで、あまりにもキーがズレていってしまう場合は、途中で止めてもよい。
- 歌い終わりが合っていても、途中でズレてまた戻っている場合もある。
主なメソッド内容
- まず曲の歌い出しの音程をチェック。
- ペアを組んでワンコーラス歌唱します(聴いている側は何処のフレーズでキーやピッチがズレているかなどをチェック)。
- ラスト歌い終わりの音程をチェック。
- 聴いている側からのフィードバックからポイントを意識し、もう一度歌唱しイメージを修正していきます。
- さらにキーチェンジして再度歌唱してもよいでしょう。
●レッスンで習った点を注意しながら、課題曲をどんなキーで歌い出しても、キーをキープして歌えるようにアカペラで練習してみましょう。
P7-2音程の重要点を探ることと正確性③ ~音程のラインを取りながらピッチの居所を探る~
目的
- 全体のコード感のなかでひとつのセクションとして歌唱していく能力をつける。
- 各セクションを歌唱しながらも隣接するセクションおよび全体のハーモニーを聴きながら歌唱することによってピッチ感や響きが気持ちよく協調している感覚を覚えていく。
- ピッチを協調させるための息の支えやキープ感、ダイナミクスやスムーズな音程移動を養っていく。
- 他のセクションに惑わされることなく自身のセクションの音程を記憶していくことで絶対音感を、キーをチェンジしていくことで全体との相対音感を養っていく。
注意点
- 個人により各ポジションの音質やイメージに個人差があるが、できるだけ違和感のない移動と、フレーズとして美しさや強さなどといった説得力のある表現ができるところまでを目標とする。
- 喉頭の柔らかさ、息の支え、ダイナミクスのバランスを考える。
主なメソッド内容
- キーボードによりコードの展開を弾き覚えます(細かいコードネームなどは覚えなくてもよいが、それぞれのコードを聴いたときの色や音色感を少しずつ感覚でインプットします)。
- 始めは1つずつのパートセクションを練習(ある一定の母音やハミングなどで歌唱)。
- すべてのセクションが練習できたらパートの数の人数で、セクション別に同時に歌唱し、ハーモニーを作っていく練習を行います。
- 1つのセクションに全体が慣れてきたら、セクションを入れ替え、再度練習を繰り返します。
- その際、音程のイメージがつかめてない場合や、音程は合っていてもピッチや音色の合っていない場合は繰り返しトレーニングしていきます。
- その後キーを上げ下げするなどして対応能力を養っていってもよいでしょう。
- さらにシンプルなコード構成から、転調を含むものや特徴のあるコードを含んだコード構成のハーモニーへと移行していき、リズムも単純な白玉から少しずつ動きのあるものへと移行していきます。
●音源には楽譜に書かれているパターン A とパターン B の 2 つの練習用のハーモニーが収録されています。 音源に合わせて、楽譜の各パートを1つずつ選んで順番に練習していきましょう。 楽譜のパターン A は Uh~の発声、楽譜のパターン B は Hah~の発声になっていますが、慣れてきたらハミングやいろいろな母音と子音の組み合わせで練習してみましょう。 周りのパートやコード全体の響きをよく聴きながら自分の音程を正確に発声できるように練習していきましょう。
P7-3音程の重要点を探ることと正確性③ ~曲中において確実に 2 声をハモる~
目的
- ヴォイシング楽曲ハモリ(レベル 1)においては、主メロに対しハモリのラインを 1つ覚えさせ、2 声でピッチを合わせていくことをメインとする。
- キーボードとの相対音感を基本的に養っていくなかで、相手のラインにつられず自分の音程をきちんと歌唱していきながらも、相手のもう 1 つのラインのピッチ感を聴きながらお互い気持ちの良い周波数で共鳴しあえるまで繰り返しトレーニングを行い、フレーズの求めているピッチを感覚で理解できるようにしていく。
注意点
- ピッチ感を重点に置いたトレーニングとなるので、アーティキュレーションや音色・リズム・スピード感を合わせることよりも、まずは主メロと相対的にハモれているかどうかを重点におく。
- 音程のイメージが良くても、発声リスクのためピッチが不安定になるケースもある。
主なメソッド内容
- 既存楽曲の主メロを練習(音程やピッチ・リズム等の確認を行います)。
- ハモリのライン 1 つ(3 度上や下など)を再度練習。
- ラインを 2 つとも覚えられたら、2 つのグループでパート分けを行いグループ同士全体で練習(入れ替えます)。
- 慣れてきたらキーを上げ下げするなどしてさらに相対音感を鍛えていきます。
●ハモリパートを、既存楽曲の音源に合わせて一緒に歌って練習してみましょう。
P7-4音程の重要点を探ることと正確性③ ~音程と響きの協調性~
目的
- ポピュラークワイアリハーサル①においてはシンプルで歌いやすい楽曲やハーモニーワーク・パート構成のもので行い、全員で楽しみながら歌唱できるようなものを作成する。
- ゴスペルのように、精神的プレッシャーを個別に受けることなく解放した発声のなかで協調しながら合唱しハモっていくことで、気持ちのよい調和したハーモニーのなかに身を置き感じ聴き歌い、自然と本来身につけていくべきピッチ感覚やフレージングを自分のなかに取り入れていけるようになる。
注意点
- あくまでも楽しみながらのピッチのトレーニングなので、クワイアとしてのハーモニーのなかで気持ちのよいピッチ感覚を得ることを前提とする。
主なメソッド内容
- ピアノ伴奏による(リズム隊音源を使用してもよい)によるポピュラーミュージックの合唱形態トレーニング。
- ポピュラーな日本の曲や洋楽を、ゴスペルクワイア風にアレンジしたものを作成し歌唱していきます。
- キーボードにて全員で各パートを順番に練習していきます。
- その後グループ分けして歌唱いき、パートを順番に入れ替えたりする。
- さらにテンポやキーを変えていって練習するなどしてクワイア全体として楽曲を理解できるようにしていきます。
- 歌唱中はクラップやステップなどを自然に揃えて伴わせます。
P7-5音程の重要点を探ることと正確性③ ~調和するピッチを追いかけながらの移動~
目的
- 歌の中でではなく、ある決まった単純なソルフェージュの中で丁寧にハモっていくことでピッチ感覚を養っていく。
- メロディーにはスライドさせての音程移動のイメージや方向性のある流れに向かって動いていくピッチ感が必要なので、歌唱の際の癖や力みをなくし丁寧にラインをたどっていくことに慣れていく。
- 相手のラインをきちんと聴きながら、そのラインに寄り添った形で自分のラインをキープし、調和するピッチの気持ち良さを流れのなかで感じながら歌唱していくことで、本来のピッチを自分で探し出していく能力を高めていく。
注意点
- あくまでピッチをメインとしたトレーニングとなるので、発声の状態やリズムがまだ多少ぎこちなくてもよいが、音程移動のタイミングや本来ダイナミクスや音色も揃えていく必要があることもふまえていく。
- ハモリラインを練習していくときに、主メロのピッチが良くないとハモリのピッチ感を狂わせることとなるので注意する。
主なメソッド内容
- 最初に主メロとなるフレーズを覚えます(スケールとジャンプの組合わさったもの)。
- 例えば、ドミソドシラソファミソミドソラシレド~など(ある一定の母音や組み合わせで発声)。
- ある程度覚えることができたら、3 度上のハモリのラインを練習。
- その後ペアを組んで 3 度ハモリの練習(パートを入れ替えて練習)。
- 伴奏なしのアカペラなどでも行います。
- 慣れてきたらキーを半音ずつ上げ下げしながらの練習。
- 更に 6 度上や 4 度下のラインを増やして練習していっても良いでしょう。
●楽譜を見ながら音源の見本となる三度ハモリのメロディーを 3 小節聴いた後、楽譜に書いていないほうの各パートを交互に発声していく練習をしていきましょう。(Uh~や Hah~などで発声)
音源は半音ずつ C~D に 2 段階アップしていきますので、キーが変わっても正確な音程で歌えるように頑張ってみましょう。
自分が歌っていないほうの音程をよく聴きながらピッチを合わせて練習してみましょう。
●2 音